わけもんの声
『特定行為研修制度研修会を企画して』
「特定行為」という言葉をご存知でしょうか?
・言葉は聞いたことがあるけど?
・医行為ができる人?
・医師の助手?
実際には、特定行為研修を修了した方と接する機会がなく、研修等で接する機会があったとしても、詳細な内容を聞くことは難しいのではないでしょうか?
私も含め、正確に説明できる方は少ないのではないでしょうか?
というのも、実は、全国で宮崎県だけが特定行為研修機関がありません!
特定行為研修機関は、九州で宮崎県を除いて、42機関あります。(下記画像参照)
その現実を目の当たりにした私は、非常に残念に思い、「宮崎県にも教育機関を設立する方法はないのか?」と考えていました。
認定看護師や特定行為の資格を取得する事を目標とした場合、「宮崎県内では取得できない」というだけでもハードルが高いのに、「研修期間も長い」「研修中の生活費が心配」といった大きな問題もあります。宮崎県内で看護職を目指す学生にとっても「教育機関が充実していない」ということで、看護職の県外流出のきっかけ作りになってしまうのではないでしょうか?
私は、2019年度の日本看護連盟通常総会で東京へ出張した際、沖縄県看護連盟青年部代表の中村啓介さんに僕の思いを聞いてもらう機会がありました。その時、私から中村啓介さんへの質問が
「宮崎県内に特定行為研修機関が出来るにはどうしたら良いのか?」
中村啓介さんからアドバイスを頂けたことで、
・まずは特定行為というものを知ること、周知することが必要ではないでしょうか。
・特定行為が出来ることで患者さんや地域にそのような貢献ができるのか。
・それが学べれば必要性を感じられるのではないか
と考えるようになりました。
その会話の中で中村啓介さんがは
「認定看護師として特定行為研修機関の立ち上げに携わった経験があるので、経験談や特定行為制度についての話をすることもできますよ」とおっしゃってくださいました。
宮崎県看護連盟も特定行為研修制度の機関設置については、県に要望し続けている状況であったので、今回の中村啓介さんからの申し出は起爆剤になるのではないかと考えました。
まずは、「特定行為というものを知ること、周知すること」ということで研修会を企画しました。また、特定行為についての研修会を企画している情報から、大分県看護連盟所属の秋吉和恵さんが同じ大分県でご活躍されている診療看護師(NP)の原光明さんをご紹介頂けました。
しかし!!!
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い延期!!!当初企画していた「第10回ポリナビワークショップ」までも延期になってしまいました。
宮崎県看護連盟は、会場に集まっていただいての研修会は困難と判断し、オンラインZoomの導入を行いました。その結果、2020年の12月から青年部会議もオンラインで開催する事ができるようになりました。オンラインでの開催が可能となったことで、多くの参加者を募る事ができるようになり、オンライン研修会の開催が企画できました。
企画会議の中では、「特定行為研修制度」だけではなく、「診療看護師」についても知っていただきたいという声がありました。診療看護師(NP)の原光明さんも快く承諾いただく事ができ、今回の演題である
『みんなで学ぼう特定研修制度』
が開催できる運びとなりました。
今回の企画をすすめていくうえで、他県で活躍されている看護職の青年部メンバーと交流ができることも日本看護連盟活動の大きな魅力であると実感しました。
宮崎県看護連盟青年部
代表 藤井直人(大悟病院)