宮崎県看護連盟

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県活動報告

研修会報告

開催日: 2017年11月15日(水)

 平成291115日(水)、看護師であり、起業家・経営者でもある川添高志さんを招いて、看護連盟主催の研修を行いましたので、ここに報告させていただきます。

 川添高志さんは東京でケアプロ株式会社を立ち上げ、現在も精力的に活動を続け、活動の輪を広げている看護師の起業家です。今回、認定看護管理者教育サードレベルの講師として宮崎に来県されていた川添さんに、県央第三支部弓削正樹支部長が講演を依頼した事で、宮崎県看護連盟主催による川添さんの講演が実現しました。

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 川添さんは、学生時代から経営者を夢見ており、周りの友人に「将来は社長になる」と宣言してたようです。そのため、学生時代のあだ名は当然「社長」。そして、現在その夢を叶え日々、新たな活動を模索されています。

 そんな川添さんが、初めに行った起業が「ワンコイン健診」でした。(なぜ健診に行かないのか?)川添さんが調査行ったところ、健診に行かない一番の理由は「時間がかかるから」だったそうです。現在、病院を受診して採血検査を受けるには、以下の手順をふまなければなりません。

 ①病院の事務受付  保険証を提示  医師の診察を受ける(受付順) → 採血(受付順)  結果の説明を受ける(受付順)  会計(受付順) → 何千円か支払う

 他に受診されている患者さんが少なければ、支払いが完了するまでに差ほど時間を所要しないと思いますが、(それでも最低30分程の時間を所要すると思われます)混雑時は、結果を知り、支払いを完了するまでに2時間以上の時間を所要すると考えられます。血液検査を受けるだけでも「当日に結果を知る」までには、これだけの手間と時間とお金がかかります。また、病院で外来診察を利用する場合、諸事情により医療保険未払いや、未加入の方はもっと高い金額を払わなければなりません。

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 そこで川添さんが考えたのが「ワンコイン健診」でした。誰でも500円をもって行けば、血液検査が行えて、その場で結果が知ることができる、わずか5分でという画期的な健診でした。ニーズはばっちりだったそうです。売り上げも軌道に乗り始めた矢先、区役所の監査により相次いで営業停止に追い込まれてしまいました。理由は看護師による採血検査を主にした事業の前例がなく、マニュアルを提示しても「グレー」という見解で営業ができなくなってしまいました。

 そこで真っ先に立ち上がったのが、ケアプロを利用されていた、地域の皆さんでした。「なんでいけないんだ?」と真っ先に声をあげてくれた地域の方が、区に陳述書を提出、この第三者の声が一番の力となり、ワンコイン健診が再び稼働を迎えることになりました。

 今後の医療で一番大事なことは「予防医療」これに尽きるともいます。日本では当たり前となっている医療保険、悪くなってから病院に行くでは遅いのです。糖尿病、高血圧、脳血管障害など、一度患ってしまうと治療は極めて困難であり、終わりの見えない内服治療がスタートします。そしてこの内服治療もタダではありません。私たちの税金から支払われており、限られた財源、みんなで分け合って節制して使っていかないといけない資源です。社会情勢からみても、このワンコイン健診は早期に自分の体の状態を知るにはもってこいのツールだと考えられます。また大事なのは知って終わりではなく、知った後にどう動くかです。そこで力を発揮するのが、やはり「看護」だと思います。川添さんのケアプロでは、採血後に看護師によるメディカルチェックが実施されています。医療保険の範囲外でこのような生活指導、受診案内、健康相談が行われていることはとても素晴らしいことではないでしょうか?まさに地域の方の健康ニーズを優先した活動です。

 東京都心部では病気を患っていても地域で生活していかないといけない、在宅療養者や「看取り難民」が上昇の一途をたどってます。そこで川添さんは、訪問看護ステーションを立ち上げました。従来、訪問看護師とは臨床で程度の経験を積んだ看護師でないと通用しないといわれていましたが、川添さんは自分の事業所で、新卒の看護師を受け入れて訪問看護師の教育を行うという取り組みを行っています。2014年の統計調査によると、日本の訪問看護師の平均年齢は47.0歳だそうです。ケアプロでは20代、30代を中心とした、若い看護師が働き、地域を活性化させています。皆さん、わが県の訪問看護ステーションに従事する看護職者の割合は、どのくらいかご存知でしょうか?わずか2%です。

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 地域包括ケアシステムの構築、在宅療養が推奨されている現在、また今後、療養病棟の廃止の声が上がっている中、この2%という受け皿だけで、果たして患者さんや高齢者を支えていくことができるのでしょうか?

 医療者があまり在宅を声に出すと医療放棄ととらわれるかもしれません。しかし、何度も言いますが、医療保険は限られた財源です。医療を受けることで完治が約束されているなら話しは別ですが、「老い」は「病」ではありません。医療の力をもったとしても、老いには敵いません。話しを戻しますが、病院とは「病」を病気を治療するところです。「死」を迎えるところではないのです。逆に今後は病院で死を迎えたくても、迎えたくても迎えられない時代がやってきます。嫌でも自宅なり、病院以外の場所で死を迎えないといけない時代がやってきます。しかし、自宅で死を迎えることは悪いことでしょうか?病院で死を迎えることが幸せな事でしょうか?色々な管や点滴、紐に繋がれながら病院で最期を迎えることが果たして、大儀であったといえるでしょうか?

 そのためにも、地域での看取り、在宅療養を行うには、看護師の地域参入が重要課題と考えれますし、これに尽きると思います。そのために、私たち看護師に課せられる課題は多く存在すると思います。それらの課題に対して、(行政)(政治)(現場)(対象のニーズ)をうまいこと回していく仕組みや、大切さを、川添さんから今回多く学びました。これらの大きな学びを今後、わが県にも還元していきますね。

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宮崎県看護連盟青年部 広報担当 立山裕也

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